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愚痴を書くブログ

戦闘態勢

大学生のときに私が属していた部活ではインカレというのがあって、毎年秋と春の二回開催され、学生の国内ナンバーワンを決める戦いが行われていた。マイナー競技ゆえ、いかんせん競技人口が少なく、全国大会とはいえ出場権が学連登録者すべてに与えられている。秋の個人戦に比べて団体戦もある春インカレのほうが、年度の総決算的な意味合いもあってよりシリアス。こと競技派の部員に関しては、ここで成功できたかどうかで、年度を通して積んできた努力の成果を測るようなところもあった。部全体としても同様で、この春の大会でどれだけの部員が表彰されるかで、部の取り組みが成功したか、あるいは誤りだったのかが判断されると言っても過言ではなかった。

そんなインカレが今年も3月7日と8日の土日で、愛知県を会場に開催されると聞いた。私たちが入学したころに比べるとSNSなどで顔の見えないコミュニティの状況をうかがう機会も格段に増え、私のような平のOBでも現役生の生の声を聞けるツールは拡充されている。素直に白状すれば、私個人、現役時代にインカレに対してそこまで強く想いを注いでいた訳ではなかった。あくまで「最も規模の大きい学生大会」程度に認識していた。ここで失敗しても、ここでの反省を活かして夏前の大会なんかで成績を残せればいいかとすら思っていたほど。

しかしOB2年目のいま、SNSを通じて現役生の様子を伺えば、彼らは言うなれば「インカレに本気」で、このインカレに貴重な学生の時間や余暇や、財産(や人によっては単位まで)を賭して、勝つための取り組みを行っている者が少なくない。いや、きっと私が現役の頃も周囲には少なからず同じ熱量をもった競技者は確かにいて、同じように準備をしていたのだろう。けれど今、OBとなり、インカレとそこに向かう人々を“俯瞰する”立場に立ったことで初めて、その熱い競技者と取り巻く人々が客観的に我が目に映り、彼らの内にある抗えないパワーの強さをひしひし感じている。深い感嘆を禁じ得ない。インカレってこんなにパワフルで素敵なものだったのかと、なぜ現役のときにこれにもっと感激できなかったのかと、ここに来てやっと実感している次第。

現役のときにこれを知っていたらと思うことは少なくない。とりわけ部活のマネジメントについては社会人の営みとシンクロする部分が多く、経験する順序が逆であったならもっとうまくやっていたのに、と思うことも多い。でもそれと同時に、若いからこそ右往左往しながら、限られた資源の中で、自分達だけの正解を導いていくのが学生の営みの醍醐味であり、かつおもしろみだとも感じる。最近人から理屈っぽいところがあると通達されたことを受け、時間をかけてよくよく思い返してみたら私は部活というものを理屈で引っ張ろうとしすぎたのかもしれない。年齢の若い組織を引っ張るのには、筋が通るかどうかよりも熱さや冷たさなど感覚にうったえるものを使っていくことが、大人のコミュニティでの運営に比べてより重要だったのかもしれないと思った。言葉や理屈では説明できない、直感でもって戦いを実感すること、そしてその難しさや刺激やつらさや楽しみをもっともっと部活に対して主張する必要があったのかもしれないと思う。

ただ、そういった過去を過去として清算してしまうのはきっと拙速というもので、現役生とは違ってOBとはいつまでもOBでいられるわけで、今からでも出来ることはたくさんあるのだろう。OBになってから学んだ少なくないものごとを現役生に伝えられる機会はたくさんあるのだろう。この競技に関して言えば私の大学は損していると思う場面が多く、特にその土地柄、OBOGは主に関東方面へ流出していくので、上から授けてくれるような立場が地理的に至近にない。しかし今は2015年、SNSなどのネットワークが発達しまくっている現代において、インカレ前の応援メッセージを送るだけがこの(精神的にも物理的にも)遠く離れてしまった私のようなOBに出来ることなのだろうかとふと疑問に思った。向き合い方を考える必要のあるかもしれない、春からOB3年目。あとその辺の付き合い方に関しては、もっと鋭く記述している先代のOBがいるのでそちらも参照されたい。


テナベのジョグノート 2015年3月2日 - JogNote [ジョギング・マラソン SNS]

 

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現役生にささげるインカレっぽい音楽を探してみたら、B'zの「IT'S SHOWTIME!!」がいいなと思った。


B'z IT'S SHOWTIME - YouTube

ぞくっとするだろ? 本能がうずくだろ?

灼熱への招待 ここじゃすべてがLIVE 見たこともない自分に会える

傷だらけの腕を高く振りあげて 反省も弁解も受けつけられない

悔いのない時間が流れて 濡れたシャツ光る IT'S SHOWTIME!!

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疲れ知らずのIT'S SHOWTIME!! 天井知らずのIT'S SHOWTIME!!