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愚痴を書くブログ

劇薬

お酒はすごい。昼間たちこめた暗雲のような憂鬱なできごとも、夜帰ってからお酒を飲めばとたんに遠く彼方の惑星でおこったことのように思えてくる。きのうは仕事が立て込んだ上に経験不足が災いしてメンタルが圧死しかけましたが、帰ってテレビを見ながら第3のビール様をあおらせていただきましたところ楽しい気持ちになってしまい、気づいたらすべての電源をつけっぱなしで寝てしまっておりました。起きたら外は薄明るく、かすかに雨音がしてテレビは朝の情報番組を放送していた。テーブルに飲みかけの5缶目。眠気がすごかったので布団に戻って寝るのを再開した。心残りはももクロchanを見る前に寝てしまったこと。

日常に対して不満はない。何か致命的な問題があるわけではない。たとえば慢性的に金欠ではあるが、職があり、安定した収入があり食べることに困りはしない。だけどなんだか空腹感がつきまとう。もしも神様に願いをひとつ叶えてやるから何が足りないか言え、と問われても、具体的になにを叶えてもらえばいいのかわからない。ただ劇的な場所に連れ去ってくれるなにものかを期待している。自分から何かをするわけではなく、期待しているだけ。

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そういえば来月、仕事の都合で引っ越すことになるそうです。せっかく親しくなりかけた街や人や空気と離れることになることは寂しいが、内心、思いがけず転がり込んできた劇的な生活の動きを目前にして、期待が叶ったという嬉しさはある。引っ越し先での新しい暮らしに無根拠に期待を抱いている。お金も貯まるんじゃないかと思う。もろもろの面倒くさいことを清算できる気がする。でも冷静に考えてみれば、引っ越した先で何か月も過したところでまた“日常”にさいなまれる可能性が高い。というか目に見えている。住む場所が変わっても、“そのことによって”自分という人間が大きく変わることは無さそう。

だから、空腹感を紛らすせめてもの苦肉の策として、またお酒を飲むのです。わずかな間だけでも満ち足りて幸せになれるから。その満足感も、朝には醒めてしまうとわかっていながらも。