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愚痴を書くブログ

レジで名も知らぬ赤ちゃんと出会った話

今日、昼間にスーパー行ったんです。僕みたいに普段働いてて平日休の人ってあんまりいないから、平日の昼間っからスーパーに来てる人って、ご年配の人か専業主婦みたいな人ぐらいしかいないんですね。

でもそれなりにお客さんはいて、レジ5台ぐらいにそれぞれ3~4人ずつは並んでました。その中から僕が野性の勘で「ここが早かろう」と選んだ列に、迷うことなく並び込んだわけでございます。

 

僕の前が専業主婦みたいな人で、生後5~7か月ぐらいと思われる赤ちゃんを抱えておられました。食料品や日用品をまとめて4,000円分ぐらい購入しておられました。

その抱えれておられた赤ちゃんのことです。

フッと気になったので見てみたら、僕のことをジッと見ているわけですね。マジかと思って。そこで僕も負けじと視線を合わす。視線を外したほうが野生の世界では負けみたいなところあるじゃないですか。ジッと見返すと向こうもちょっとマジっぽくなってきて、またジロリと視線を強めるわけです。

ここで負けたらすなわち23年積み上げてきたものが、生後ウンか月の幼児を前にむげになるってもんじゃないですか。だからいろんな心理戦を仕掛けてみようと思って、

こんな顔をしてみたり

こんな顔をしてみたりしてみたんですね。心理的に揺さぶりをかける、というやつです。

そしたら相手方はちょっと表情が緩んで、「ヒッ」って和やかな顔になったんで、僕も「ヒッ」って和やかな雰囲気を出してみました。そこからはもうお互い融和しちゃって、「バァー」ってやってみたら相手方も「バァー」って返してくれるし、向こうが少し眠そうにしてみたので、僕も昨日仕事があった上にキャバクラ行って夜まで遊んでたから眠いんだよと言わんばかりにあくびをしてみたり。それでも視線はお互い一瞬たりとも離しません。

そしたら前のご婦人がちょうど買い物を済ませ、レジ袋に商品を入れるコーナー(あの台なんていう名前なんですかね)へ向かってしまいました。それまで無言のやり取りをしていた相手方はあっけなく連れ去られ、ご婦人をはじめ、周囲の人々にはまったく気付かれることなく、数分間の僕たちの攻防、もとい、言葉のないコミュニケーションはヒッソリと終わりを告げました。

一言も交わさなかったけれど、何か僕の心には充足感がありました。言葉が無くても十分コミュニケーションが取れること、単なる思いこみだとしても僕の心理が言葉の分からない赤子に届いたこと、要素はいろいろあると思いますが、いずれにしても、普段はなかなか得られない貴重なモノをつかめた出会いだったと思います。

 

数分間で確かに僕たちの心は通じ合えたと思う。僕も君のお陰で少し大きくなれた。

ありがとう、名も知らぬ赤ちゃん氏。

 

 

 

 

買ったのは金麦500ml×6缶です。休みに昼から飲む酒は最高ですね。