将来恐怖症

2013年に大学を卒業して無事に就職もさせていただいて、20万円ちょっとの月収をもらいながら仕事をして生活しているわけですが、毎日朝起きると仕事に行きたくないし、ハア～仕事やめたいな～と思いながら日々をかわしているような現状です。他の部署も見ないと分かんないことはいっぱいあるだろうから勉強のために最低3年は今の仕事を続けようとは思ってるけれど、今の部署から異動したらもっと仕事が嫌になって深刻な心の病気とかになるかもしれないし、そもそも3年という期間設定が「石の上にも3年というし…」的なノリなのであんまり無根拠と変わりなく、なので実際もっと前にやめてるかもわからない。けれどなんか「あと1年でやめよう」と10年以上言い続けたりその結果として定年を迎えたりするような気もするし、何にせよいつまで今の仕事を続けるかが不透明。ただ唯一はっきりしているのは、現状があんまり面白くないということである。

現時点では「専門的な知識」が特に身についたわけでもなく、これから働き続けてもどうかはよくわからないので、転職を考えるにしてもほとんどゼロからのスタートになりそう。一人で食っていくにはフリーターになって週40時間くらいアルバイトして責任を問われずのんびり働くのでけっこう十分なんだけど、正直家庭を持つことへの憧れは人並みにある（つもりな）ので、そういう人生を歩むためにはなんとかどこかで踏ん張らないといけない気がする。けれど正社員にこだわるのが面倒くさい。

サラリーマン生活と対称的な位置にある（と見なされがちだし、僕もそう見なしている）生き方の一例として、田舎で自給自足で暮らすみたいなのがある。都市で生活している雇われの身でしかも割と自然と親しむのが好きで、山の写真とかいっぱい撮っちゃうような人間としてはついつい吸い込まれそうなくらい憧れちゃうんだけど、人生そんなに甘いわけないし、きっと僕が田舎で壮大な風景をバックに鍬を持ってみたところで翌日には害虫による被害に遭ったり、翌週には土が病気になったり、翌年には雪でビニールハウスがつぶれたり、または生涯通して家族単位で田舎コミュニティの負の側面とかにさらされたりして、また別のたぐいのストレスを感じてしまうんだろうなと考えて臆病になってしまう。けれどそれでも豊かに生きていけるのであれば、将来的にはそういう暮らしをしたい。

そんな僕の背中を押すかのようにナチュラルなライフとの出会いがここ最近あって、例えば最近福島県の裏磐梯というところに出かけた時にワカサギ釣りのガイドをしてくれたお兄さんは、夏は湖で水上バイクに観光客を乗せ、冬はこういう仕事とかをして子ども2人を育ててます～みたいなことを言ってたし、宿泊したペンションも家族経営のほっこりした感じだった。あとはテレビで北海道ローカルの「ハナタレナックス」という番組を見てたら、北海道の東の方にある農村で酪農しながら家庭菜園を営みながらレストラン経営をしてます～っていう人を取材してるVTRを見て、タレントが放った「こんな生き方もあるんだなぁ…」なんてコメントに共鳴したりした。

ナチュラルなライフができれば、年収何万円！や最終学歴が！などと人間を値踏みするような世間体の天秤から飛び出して自分本位の暮らしが出来ると思っているんだけど、何にせよその動機が「年収1000万円もらえる仕事がしたかったけど対応できなかったから、仕方なく来ました」である以上はその枠からはみ出し得てない気がする（中途半端な気持ちで一流と言われる大学を出てしまったことが大きな要因としてある）。だから、今のままその枠をはみ出さず地道にサラリーマンを頑張って給料を上げるか、それとも年収とか学歴とかいう枠組みを全く気にしないように考えを変える経験をしていくか、のどちらか。人生として見て面白いのは後者だと思うからできればそうしたいんだけど、あとは欲を言えば田舎暮らしにYESと言ってくれ、収入とか気にしないしお金が無くても楽しく生きていけますって言ってくれる嫁さんに出会えるかどうか。そういう人ってどれぐらいいるんだろう。親に孫を抱かせたいというのが強いのでそこはわりと切実で、しかしながら酒の席で女性の友達に「君からは女性と付き合いたいという気持ちがまるで感じられない」という旨を伝えられましたので今後改善していこうと思います。

大体にして自分はお金が増えない方向に向かっていく星の下に生まれた気がしている。たとえば少しの事でも面倒くさがるのでコンビニでたくさん買い物しちゃうし、そうすると弁当の容器とかが増えてゴミ袋代がかさむし、いろんなところに少しずつ無駄に費用を払って圧倒的に「搾取される側」に立っている。お金が無ければ結婚もできないなら、裏の裏をかいて学歴とかじゃなくて結局はその人の「根」の部分が問われるんじゃねえかと思ってしまう。僕の「根」は今のところ浪費家で暗めでヤバい感じである。ましてや離職したいな～と毎日考えているときたから、お金の面で見ると将来のビジョンは暗い。でもなんだかんだ言ったって今できるのは今日を無事にこなすことだけなんだといつも思って日々をかわしている。見た目は暗くても日々は意外にも淡々と進んでいくし、いくら仕事が嫌でも満足できるだけの給料が今は普通に入ってくるなぁと通帳を眺めて感じたりしながら。