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愚痴を書くブログ

後輩業

2年目社員、窮地に陥る。一週間前ぐらいの月曜日、入社して1年4か月目にして部署移動しました。倉庫番から店員へ。それまで学生バイトや新入社員相手にフォークリフトのクラクションをビイビイ鳴らすなど比較的ブイブイ言わせていた2年目社員が、新天地へ放り出され、それまで愛のムチでビシバシ教育していた新入社員、の同期たち(店舗経験だけなら4ヶ月分、僕より先輩)にヘコヘコしながら仕事を教わっており、深層ではマゾなのでたいそう気持ちがいい。ましてや。僕が倉庫番をしていたのと同じ期間で店員としての経験を積んできた同期に目を向けると彼らはマスター級に仕事をこなしており、もはや果てしなく遠い太陽系の何万光年かなたの存在に感じられるのであります。

でも屈辱感とか焦りはないです。というよりはあんまり考えないようにしている。彼らが見られなかった世界を僕は倉庫番として見てきたのだから、それはそれで価値があることだと思っているから。まして、彼らは彼らなりに1年4ヶ月間積み上げてきたものがあるのだから、そう簡単には僕のような「その道での新参者」に打ち砕かれてしまっても逆に不安になる、ここは同期として。僕は、1人でポンと店舗に配属になって、特に競う人もおらず、上だけを見て自分には何が足りないか、逆にどういうチャームポイントを押し出して仕事を進めていくか、そういう自分の事だけに向き合って日々「伸びる」ことに集中できる現在の状況がとても心地よい(上司には誰にも負けない強い心を持てと熱く言われるけれど)。競い合う同期がいて伸びる人がいるのは事実だと思うけど、逆に並ぶ人が一人もいなくて、職場には「先輩」しかいない状況の中で、グンとモチベーションがあがる僕のような人種も少なからずいると思う。逆に一番上に立ってこそモチベーションがあがる人種もたぶんいる。店員としての生活は、周囲の環境にも恵まれとてもいい形でスタートダッシュが切れた気がしております。冒頭で「窮地に陥る」と述べたのは比較的嘘で、正確に言うと今は家でビールを飲んでおりとても幸せな気分です。

僕は異動を機に、一瞬にして先輩社員から後輩社員へ転落したわけですが、異動前、先輩社員だった頃に受け持っていた後輩社員が結構優秀だったので、そこから学びとることができた「後輩社員としてのあるべき立ち振る舞い」を異動後すぐさま真似て実践できるのがとてもラッキーです。

内容としては、いろいろ自分でやってみることと、わかんなかったらすぐ聞くことと、考えて行動すること、ぐらいですかね。歳を食った先輩といえども人間とは案外チョロいもので、仕事に関していろいろ質問してもらえるとそれだけで信頼されてるのかなって思ってちょっと嬉しい気分になるし、もっと教えてあげようって気分になるものです。恋愛と一緒ですよね。相手の気を引くために一番有効なのは「あなたのことが好きです!」って言うことです。いろいろ質問攻めをすれば、後輩サイドとしてもわかんないことがどんどん解消されるわけなのでもうこれはWIN-WINじゃないですか?

あと、常に怒られるのが後輩というものだと思うんですけど、怒られた中でもひとつひとつの自分の行動に関してはっきりとした動機を持てていれば、何かに関して怒られたとしても改善点が自分の中で見出しやすいと思います。例えば「なぜ○○をやらなかったんだ!」と怒られたとしても、それを「別の△△という仕事を優先すべきだと認識していたために、△△をやることに時間を費やしていたので○○ができなかった」と自分の中で説明がつけば、そのことで「次からは△△より○○のほうが優先してやるべきなんだ」と理解できて次回から怒られなくて済む。そこを曖昧にしてしまって、怒られたショックばかりを引きずって「…次は頑張ろう」で誤魔化してしまえばまた次もミスを繰り返しそうなふいんきです。根拠を誤魔化して気合い根性で解決しようという古き日本の体育会系な体質や考え方が見え透いてくる気がするので、「頑張ります」っていう言葉が嫌いです。後輩業に従事される皆様におかれましては、決して2日や3日ですべての仕事をマスターしろなどと言われているわけではなく、意外と長いスパンで習熟されていっていいものだと思うので、焦らず地道に仕事を習得していかれるのがよいのではないかと思います。下っ端で苦しんでいる皆様方におかれましてはたぶん僕も同じような境遇なので、一緒に頑張りましょうひとつずつこなしていきましょうね。